エナガ といえば北海道に生息するシマエナガが有名ですね。
シマエナガとエナガは同じエナガ 科ですが種が違い生息地も違います。
今回の記事は本州に生息するエナガ の紹介です。
野鳥を観察し始めていろんな鳥との出会いがある中で あまりの小ささに驚いたのがエナガ でした。
全長は14㎝わずか7gほどの小さな鳥です。その小さい身体で木から木へと飛ぶ姿は妖精のようです。
ではさっそく見て行きましょう。
エナガ 成鳥
(スズメ目 エナガ 科) 全長約14㎝
<生息地> 森林 林
主な食べ物 : クモなどの昆虫
全長は14㎝ですが体の半分ぐらいが長い尾です。北海道のシマエナガとの違いは顔の模様です。シマエナガは真っ白ですがエナガ には目の上に太い黒のラインがあります。
エナガ の食べ物は主に昆虫です。 よく食べているのは小さなクモ。
エナガ に限らず鳥は蜘蛛をよく食べています。蜘蛛の巣は野鳥の巣材にも使われるし野鳥と蜘蛛の関係は密接です。
私は昆虫が好きですがなぜか蜘蛛だけは苦手でした。見るだけでもヒャー!っとなります。
あまりに怖いので理由を調べていたら蜘蛛恐怖症と言われる症状があるようで私のような人も一定数いるということに少しほっとしたり、もう一つ考えられる理由が小学生の頃読んだ芥川龍之介の『蜘蛛の糸』を読み地獄の存在を知ったこと。そこに登場する蜘蛛の糸の情景が恐ろしかった記憶が蜘蛛を見るたび蘇るからなのかなどと考えていました。
ですが 野鳥を観察し始め色々な鳥に食べられてる蜘蛛を見て 蜘蛛も一生懸命生きていることを知り見方が変わりました。
今年の夏は家に出た手のひらサイズのアシダカグモを網で捕獲、逃すことまでできて何か一つの壁を乗り越えたような達成感がありました。インコを飼っているのでその子のためというのもありますが、野鳥観察を続けたことで思わぬ成果が得られました。
エナガ の子育て
まだ寒い2月ごろから巣を作り始めます。桜の木などの枝に苔を集めて蜘蛛の巣で固め丸い巣を作ります。野鳥の多くはつがいで子育てをしますがエナガ は群れで子育てをします。群れの中で雛を亡くした親鳥が子育て中の他の雛のお世話を手伝う『へルパー』制度があり助け合って生きています。
エナガ の幼鳥
4月に出会ったエナガ の幼鳥です。
群れで木々を移動中に私の目の前に落ちてきました。
頭に蜘蛛を乗せて糸まみれだったので蜘蛛を食べようとしたところをバランスを崩して落ちてしまったのではないかと思います。
群れの親鳥やヘルパー達が近くまで呼びに来て、自力で木の枝を登って群れに戻って行きました。
幼鳥の特徴として嘴や羽の形状の違いの他に この子より少し大きくなると目の上に赤いラインが入ります。成長になるとラインは黄色になります。
5月に出会った幼鳥です。
目の周りが黒い以外はほとんど成鳥に近い見た目になっています。
エナガ の見つけ方
エナガは木々の多い公園や林、森林に生息しています。
繁殖期以外 ほとんどの時期を群れで生活しているエナガは仲間同士鳴き声で群れをまとめています。そのためチーチーという鳴き声を聞いたら近くを見渡して探すと見つけられます。
またシジュウカラやコゲラとも混群していますのでそれらの鳴き声からも探してみてください。
群れの移動速度がゆっくりなので近づき過ぎず見守っていると向こうから寄って来てくれることもあります。