ちひさき鳥日記

山と野鳥について発信しています♪

ハシボソガラスとハシブトガラスの見分け方

 

身近な鳥でもあり良くも悪くも有名なカラス。絵本や童謡にも登場するので子どもの頃から慣れ親しんでいる反面、ゴミ捨て場を荒らしたり子育て中は攻撃的になることで見かけると警戒する鳥でもあります。

実は私たちが日常でよく出会うカラスには『ハシボソガラス』と『ハシブトガラス』の二種がいます。

この記事ではこの二種の生態と見分け方について書いています。

 

 

 

 

 

ハシボソガラス

(スズメ目カラス科) 全長約50㎝ <生息地> 農耕地 川 海岸
主な食べ物 : 昆虫 種子 

 
市街地には少なく農耕地や川辺に住んでいます。ハシブトガラスよりも身体は小さく嘴が細いのが特徴です。雑食性ですがどちらかというと植物質のものを多く食べます。
鳴き声は「ガァーガァー」と濁っています。
この画像の子は換羽中なのか首の下あたり一部分に白い羽が見えます。真っ黒な羽の内側には白い綿羽が生えているそうです。抜け落ちた羽が白かったら まさかカラスのものとは思いませんね。
私の住んでいる地域では川原を歩いているとハシボソカラスに良く出会います。

 

 

 

 

ハシブトガラス

(スズメ目カラス科) 全長約57㎝ <生息地> 森林 川 海岸 市街地
主な食べ物 : 昆虫 種子 動物質のもの

 

森林から都市部まで幅広く生息しています。市街地で見られるのは主にハシブトガラスでゴミを漁ったり針金のハンガーで巣を作ったりと適応して暮らしています。雑食性でゴミや昆虫、木の実などなんでも食べます。食べ物を拾い高い電柱などへ運んでゆっくり食べている姿が見られます。時には小動物や雛などを襲うこともあるそうで我が家に来ていたイソヒヨドリも雛の頃に狙われて心配していましたが、親鳥の奮闘によって守られ今は無事に大きく育っています。

鳴き声は「カーカー」や「アー」と聞こえて、いわゆるカラスの声です。

 

 

ハシボソガラスハシブトガラスの違いと見分け方

それでは二種の見分け方を見ていきましょう。

 

 

  1. 嘴の形

    (左)ハシボソガラス おでこから嘴まで直線的で嘴の上部は緩やかなカーブです

     

    (右)ハシブトガラス おでこが丸く出ていて嘴の上部のカーブがきつく 盛り上がっている

     

    おでこの出っ張りは興奮状態になるとハシボソも膨らむことがあるので、一番わかりやすいのが嘴の形です。画像の通りハシブトの方が丸みがあるのがわかります。

     

     

     

  2.  鳴き声

     

    ハシボソガラス  →ガァーガァーと濁った声。

     

    ハシブトガラス →カーカー、アーアーと声は濁らない




     

  3. 歩き方


    ハシボソガラス
    ウォーキング
     足を交互に出して歩く トコトコ歩いている姿が見られます。状況によってはホッピングもできます。



    ハシブトガラス> 
    ホッピング 両足を揃えてジャンプしながらピョンピョンと前へ進む。時には足を交互に出して歩くこともあります。


  4. 大きさ

(左)ハシボソガラス   全長約50㎝

(右)ハシブトガラス 全長約57㎝

 

ハシブトガラスの方が大きいですがフィールドでは良くわかりませんでした。

カラスの羽って真黒と思われがちですが日に当たると角度によって青や紫に見えてとても綺麗です。

 

 

 

以上が違いと見分け方でした。

見分けやすいのは嘴の形と鳴き声ですね。嘴はカメラか双眼鏡で確認するのが良さそうです。

子育て中は攻撃的になることもありますが普段は賢くフレンドリーな鳥です。観察してみるとカラス同士で遊んだり喧嘩したりと一生懸命生きてるんだなと微笑ましく思えます。今まで近くにいながら見えなかった一面も見えてきますよ。

公園や身近な環境に生息しているので観察しやすいのところもオススメです。